USBモデムによる3G/4Gセルラーフェールオーバー

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MXデバイスのUSBポートを使用して、3G/4G USBモデムを接続できます。WANインターフェースで接続障害が発生した場合、トラフィックは3G/4Gインターフェースに自動的にリダイレクトされます。

2つのアクティブなWANインターフェースがある場合、3G/4Gフェールオーバーは、両方のWAN接続で障害が発生したときに実行されます。

セルラーモデムは、パススルーモードのM-Zデバイスとは互換性がありません。

MX67C、MX68CW、およびZ3Cの組み込みセルラーモデムの動作については、MX67およびMX68の概要と仕様およびZ3Cの概要と仕様を参照してください。

USBモデムの準備

無線通信事業者から提供されたガイドラインに従って、USBモデムを有効にし、テストしてください。USBモデムを使用してWindows PCまたはMacからインターネットに接続できることを確認したら、USBモデムをMX-Zアプライアンスに直接接続できます。

たとえば、Windows PCまたはMacでVZAccess Managerソフトウェアを使用して、Verizon USBモデムをアクティベートし、テストします。

プライマリまたは単一アップリンクとしてのセルラーモデムの使用

初めて起動してMerakiクラウドに接続する際には、イーサネットWAN接続を使用して、初期設定をダウンロードし、デバイスをオンラインにする必要があります。

MX-Zアプライアンスでセルラーモデムを使用して、Merakiクラウドへの最初の接続を行うことはサポートされていません。

以下を順に実行することがベストプラクティスです。

まず、MX-ZアプライアンスをMerakiクラウドに接続して、オンラインになることを確認します。
USBモデムをテストして、インターネット/プロバイダに接続できることを確認します。
セルラーモデムを接続して、ダッシュボードでセルラーモデムWANアップリンクがオンラインになることを確認します。
イーサネットWAN接続を切断して、接続性を確認します。
MX-Zアプライアンスを目的の位置へ移動し、セルラーモデムWANアップリンクだけを使用して、MX-Zアプライアンスをオンラインにします。

ユーザ名とパスワード

MX-Zセキュリティアプライアンスシリーズは、現時点では、セルラーモデムのユーザ名とパスワードをサポートしていません。モデムにユーザ名やパスワードが必要な場合は、MX-Zは正常に接続できません。セットアップ時に、モデムでこの機能が無効になっていることを確認してください。

セルラーモデムの状態

セルラーモデムの状態は、Security Appliance（セキュリティアプライアンス） > Monitor（監視） > Appliance status（機器のステータス）ページで確認できます。

Connecting（接続中）：この状態は、モデムが認識され、MX-Zが3G/4Gプロバイダとの持続的接続の確立を試みていることを意味します。
Ready（準備完了）：この状態は、MX-Zが3G/4Gプロバイダとの接続を確立し、セルラーインターフェースを通じてMerakiダッシュボードとの間でデータを正常に送受信できることを意味します。MX-Zは3G/4G接続にフェールオーバーする準備が整っています。
Active（アクティブ）：この状態は、MX-ZがWANフェールオーバーを検出して、インターネット接続を3G/4Gカードに切り替えたことを意味します。

これらのいずれの状態も「Appliance status（機器のステータス）」ページに表示されない場合、モデムはMXによって認識されていません。セルラーモデムは、接続時に表示されるUSB IDによって識別されます。場合によっては、特定の製造方法が原因で互換性のあるモデムがMXに認識されず、予期されていない別のUSB IDが当該モデムによって使用されることがあります。

信号強度インジケーター

セルラーモデムが接続先のアプライアンスに信号強度を報告する機能を備えていた場合、ダッシュボードに1～5本のバーで表示され、それぞれ以下の値に対応します。

バー	信号強度（dBm）
1	≤ -102
2	-93
3	-87
4	-78
5	≥ -40

セルラーファイアウォールルールおよび帯域幅制限

既存のファイアウォールルールと帯域幅制限に加えて、MX-Zは、セルラー接続がアクティブなときにのみ適用される特定のファイアウォールルールと帯域幅制限をサポートします。これらのルールは、既存のファイアウォールルールと帯域幅制限を置き換えるのではなく、それらに加えて適用されます。セルラーファイアウォールルールは、「Firewall（ファイアウォール）」ページで設定され、セルラー帯域幅制限は「Traffic Shaping（トラフィックシェーピング）」ページで設定されます。

セルラー接続の帯域幅制限は、クライアントごとのスループット制限ではなく、ネットワーク全体のスループット制限に適用されます。

セルラーファイアウォールルールと帯域幅の設定が、既存のファイアウォールルールと帯域幅設定をオーバーライドするわけではありません。
セルラー帯域幅設定は、MX-ZとMerakiダッシュボード間の通信の帯域幅には影響しません。MX-Zは、ファームウェア更新とセキュリティシグネチャに関する定期的な更新をダッシュボードから受信し続けます。

接続の確認

ダッシュボードのSecurity Appliance（セキュリティアプライアンス） > Monitor（監視） > Appliance Status（機器のステータス）ページで、3G/4G接続のステータスを確認することもできます。

互換性のあるUSBモデム

現行モデム

これらのモデムはMXまたはZシリーズのアプライアンスと互換性があり、それぞれの通信事業者または製造元によって現在も積極的に製造、流通、および販売されています。

注：セルラーモデムのUSB IDがここにリストされている者とは違う場合、互換性はありません。

地域	無線通信事業者	USBモデム	インターフェース	MX	Z	USB ID
米国	Verizon	Connected IO LT1000	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
		Feeney Skyus-DS 4G XLTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
		Feeney Skyus 4G XLTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
		Connected IO EM1000T-VZ-CAT1 *	4Gのみ	✔	✔	1bc7:0036
	AT&T	Feeney Skyus-DS 4G XLTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
		Feeney Skyus 4G LTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
		Connected IO EMT1000T-NA-CAT1 *	3Gおよび4G	✔	✔	1bc7:0036
		ConnectedIO EM1000T-NA*	3Gおよび4G	✔	✔	1bc7:1201
		Velocity USB Stick *	3Gおよび4G	✔		19d2:1225
		Unite Explore *	3Gおよび4G	✔		0846:68e1
	Sprint	Feeney Skyus-DS 4G XLTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
	T-Mobile	Feeney Skyus-DS 4G XLTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
		Feeney Skyus 4G LTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
		Connected IO EMT1000T-NA-CAT1 *	3Gおよび4G	✔	✔	1bc7:0036
		ConnectedIO EM1000T-NA*	3Gおよび4G	✔	✔	1bc7:1201
	US Cellular	Feeney Skyus-DS 4G XLTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
カナダ	Rogers	Feeney Skyus-DS 4G XLTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
	Bell	Feeney Skyus-DS 4G XLTE (MC7354)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
欧州	任意	Feeney Skyus-DS 4G (MC7304)	4Gのみ	✔	✔	1199:68c0
	任意	ConnectedIO EM1000T-EU*	3Gおよび4G	✔	✔	1bc7:1201
グローバル	任意	Huawei E3276s-150 and E3276s-500	3Gおよび4G	✔	✔	12D1:14DB 12D1:1F01
		Huawei E3372s-153	3Gおよび4G	✔	✔	12D1:1506 12D1:14AC 12D1:14C1

* MXをクラウドに接続して、最新のセルラーモデム定義をダウンロードする必要があります。

販売終了モデム

これらのモデムはMXまたはZシリーズのアプライアンスと互換性がありますが、それぞれの通信事業者や製造元から入手することはできなくなりました。

注：Merakiサポートは販売終了モデムについてもサポートを提供しますが、最終的には、モデムがベンダーによってサポートされなくなった場合、Merakiは基本的なトラブルシューティングのみを提供します。

地域	無線通信事業者	USBモデム	インターフェース	MX	Z	USB ID
米国	Verizon	Novatel 4G LTE USB Modem USB620L	4Gのみ	✔	✔	1410:9020
		Pantech 4G LTE USB Modem UML295	3Gおよび4G	✔	✔
		Novatel Wireless Global Modem USB730L *	4G	✔	✔	1410:9030
	AT&T	NetGear AirCard 340U (AT&T Beam)	3Gおよび4G	✔	✔	1199:9051
		Sierra Wireless AirCard® 313U	3Gおよび4G	✔	✔
	Sprint	NetGear AirCard 341U	3Gおよび4G	✔	✔
		Sierra Wireless 3G / 4G USB Modem 250U	3Gのみ	✔
カナダ	Rogers	Sierra Wireless AirCard 330U	3Gおよび4G	✔	✔
オーストラリア	Telstra	Sierra Wireless AirCard 320U	3Gおよび4G	✔		1199:68a3
	Optus	Sierra Wireless AirCard 320U	3Gおよび4G	✔		1199:68a3
グローバル	任意	Huawei E372	3Gのみ	✔	✔	12D1:1506 12D1:14AC 12D1:14C1
		Huawei E367	3Gのみ	✔	✔	12D1:1446 12D1:14AC 12D1:150C
		Huawei E392	3Gおよび4G	✔	✔	12D1:1505 12D1:1506 12D1:14FE

（*） - モデムは、2017年以降にリリースされたMXモデルとは互換性がありません。

Pantech 4G LTE USB Modem UML295について

Pantech UML 295のセットアッププロセスは、以前のVerizonセルラーモデムとは大きく異なります。まず、UML 295をWindows PCまたはMacに接続して、コンピュータ上でDHCPリースを取得するまで待ちます（少し時間がかかる場合があります）。UML 295モデムからDHCPリースを取得したら、次の手順に従って、インターネットに接続します。

http://mbb.vzw.com/またはhttp://192.168.32.2/にアクセスします。
メニューを開きます。
「Settings（設定）」タブに移動し、Connectivity（接続） > 4G LTEタブにあるDevice connection preference（デバイス接続の設定）オプションのAuto connect except roaming（ローミング以外の自動接続）を有効にします。
インターネットを閲覧できることを確認します（ヒント：http://speedof.me/は優れたモデム速度テストサイトです）。

Huaweiモデムについて

Huaweiモデムでは、モデム内のハードウェア（USB ID）が、上記のハードウェア/USB IDマトリックス表に正確に一致することが重要です。 Huaweiは異なるモデル内に異なるハードウェアをパッケージする傾向があります（つまり、2つの3372モデムでUSB ID/内部のハードウェアが異なることがあります）。

USB IDを確認するには、モデムをMacラップトップに接続します。左上のアップルアイコン > このMACについて > システムレポート > ハードウェア > USBの順にクリックし、[USBカードを選択します]。

上記のUSB IDの形式は、<ベンダーID>:<製品ID>です。例： 12D1はHuaweiのベンダーIDであり、1506はモデム内部のハードウェアの製品IDです。

Huaweiモデムは世界中の多くの通信事業者でテスト済みであり、どの無線通信事業者でも機能するはずです。

SIMカードのPINが無効であることを確認してください。SIMカードを携帯電話に挿入して、手動でPINロックを無効にしてから、Huaweiモデムに挿入しなおさなければならない場合があります。

自分の地域の無線通信事業者が認識されない場合は、Merakiサポートにお問い合わせください。

AT&T Beam（AC340U）モデムについて

AC340Uの設計上の理由により、AC340UをMXまたはZ1に接続するには、同梱のUSB拡張ケーブルを使用することをお勧めします。これにより、物理的な接触不良による間欠的な問題を回避できます。

カスタムAPNについて

ご利用の通信事業者がカスタムAPNを必要としている場合は、サポートに連絡して、APNの適用を要請してください。

スタンバイセルラーアップリンクでのデータ使用状況

セルラーモデムをMX-Zセキュリティアプライアンスの冗長アップリンク接続として使用するときには、クライアントのトラフィックには使用されていなくても、その接続を少量のトラフィックが流れます。

モデムがアクティブでない場合（クライアントトラフィックに使用されていない場合）

MX 10.11以上のファームウェアでは、セルラーネットワークに対する使用上の懸念から、リンクがアクティブになるまで、MXはアップリンク接続テストを実行しません。

モデムがアクティブな場合（クライアントトラフィックに使用されている場合）

クライアントトラフィックとクラウドコントローラとの一般的通信は、セルラーリンク経由で送信されます。トラフィックグラフなど、デバイスからライブデータを読み込む必要があるダッシュボードのツールも、セルラー使用量を増加させます。