MS スイッチのライブツール
このドキュメントは原文を 2025年09月16日付けで翻訳したものです。
最新の情報は原文をご確認ください。
概要
Cisco Meraki ダッシュボードを使用する主な利点の 1 つは、サードパーティの管理ツールやソリューションを使用せずに、管理者が任意のネットワーク デバイスのステータスを監視できることです。デバイスのステータス ページには、デバイスおよび接続されているホストに関する多くの有用で最新の情報が含まれており、デバイスの現在の情報を確認できる複数の「ライブ ツール」も含まれています。ライブ ツールには、リアルタイムの使用状況統計、クライアントの可視性、Ping、スループット、スイッチ上の LED を点滅させる機能が含まれます。この記事では、MS スイッチ シリーズで利用できるライブ ツールの機能と動作について詳しく説明します。
注: ライブ ツールによって生成される情報は、デバイスがオンラインでダッシュボードと通信している場合にのみ正確です。Cisco Meraki クラウド コントローラへの接続不良のトラブルシューティングの詳細については、次のナレッジベース記事を参照してください - Cisco Meraki クラウド コントローラへの接続断
Meraki Learning Hub の無料オンライン トレーニング コースでさらに学習できます:
MS ライブ ツールへのアクセス
MS ライブ ツールはスイッチの概要ページで利用できます。以下の手順では、スイッチの概要ページへ移動し、そのデバイスのライブ ツールを見つける方法を説明します。
- ダッシュボードで、スイッチ > 監視 > スイッチ に移動します。
- 使用するスイッチを選択します(チェックボックスではなく、スイッチ名をクリックします)。
- ツール タブをクリックします。以下の画像のように表示されます。
MS ライブ ツールの使用
各ライブ ツールは、デバイスのリモート トラブルシューティングを実行するために使用できます。本セクションでは、利用可能な各ツールの詳細および主なユース ケースを説明します。
ケーブル テスト
このツールは、ANSI/TIA-568 配線規格で規定される銅のツイストペア配線をテストすることを目的としています。光ファイバ配線では使用できません。光ファイバ配線の監視には Digital Optical Monitoring(DOM、デジタル オプティカル モニタリング)が必要です。
DOM は MS120、MS125、MS130、MS210、MS225、MS250、MS350、MS355、MS410、MS425 でサポートされています。スイッチは MS 17 以上のファームウェアを実行している必要があります。詳細は Digital Optical Monitoring のドキュメントを参照してください。
このツールでは、スイッチのポートに接続されたケーブルを管理者がテストできます。入力欄にポート番号、複数のポート番号(カンマ区切り)、またはポート番号の範囲(例: 1-24)を入力します。ポートにケーブルが接続されている場合、このテストにより、接続されているケーブルのリンク速度/デュプレックス、ケーブル長、ツイストペアの状態が判定されます。このテストは、不良ケーブルの交換が必要かどうかをすばやく特定できるため、ネットワーク問題の原因を絞り込むのに役立ちます。
このテストの詳細については、次のナレッジベース記事を参照してください - ケーブル テスト ライブ ツールの使用
ポートの再起動
このツールでは、管理者がスイッチ ポートをすばやく無効化し、再度有効化できます。複数のポート番号(カンマ区切り)や、ポート番号の範囲(例: 1-24)も指定できます。 PoE 給電デバイスは一時的に電源が切れます。VoIP 電話やアクセスポイントなど、接続された PoE 給電デバイスをリモートで再起動する際に便利です。
レイヤ 2 マルチキャスト テーブル
レイヤ 2 マルチキャスト ライブでは、ネットワーク内で検出されたマルチキャストの「メンバー」、「グループ」、「ルーター」に関する情報が提供されます。これらは L2 マルチキャスト テーブルのドロップダウンに個別のオプションとして表示され、レイヤ 2 マルチキャスト データを表形式で参照するために、それぞれ独立して実行できます。
MAC転送テーブル
このテーブルには、スイッチが現在認識している MAC アドレスと、そのトラフィックが転送されるポート/VLAN が表示されます。特定のマッピングでフィルタするための検索バーもあります。特定の MAC からのトラフィックに適切な VLAN タグが付与されていないように見える場合、このテーブルを使用して、スイッチ ポートの設定に誤りがないかを迅速に特定できます。
クライアントの遠隔起動
クライアント マシンで Wake-on-LAN が有効に設定されている場合、管理者はそのホストの MAC アドレスを指定してマジック パケットを送信し、ホスト マシンを起動できます。VLAN を指定して、その VLAN にマジック パケットをブロードキャストすることもできます。このツールは、Wake-on-LAN を使用してリモート電源管理を行うネットワーク環境で有用です。
Ping
Ping は、指定した IP またはドメイン名に対して一連の ICMP エコー要求 を送信します。応答に基づき、往復時間(RTT)遅延をグラフ表示します。X をクリックすると Ping テストを削除できます。
- MS スイッチ/スタックがレイヤ 2 のみで構成されている場合、Ping の送信元は MS の管理インターフェイスになります。
-
MS スイッチ/スタックでレイヤ 3 ルーティング構成がある場合、Ping の送信元はドロップダウンで指定したレイヤ 3 インターフェイスになります。
ダッシュボードの Ping ライブ ツールの詳細については、次のナレッジベース記事を参照してください - ダッシュボードの Ping ツールの使用
MTR
MTR テストは ICMP と Traceroute の機能を組み合わせて、より詳細な到達性テストを実行します。このテストは、ホップごとの到達性分析を実行します。これは一般的に、MS の LAN IP から宛先への損失や遅延の潜在的な原因を特定するために使用されます。宛先は FQDN または IP アドレスです。
従来の Traceroute ツールは、スイッチで L3 インターフェイスが設定されている場合にのみ使用できます。
ダッシュボードへのスループット
このツールは、本デバイスと Cisco Meraki クラウド コントローラ間のおおよそのスループットを測定します。使用するには、実行ボタンをクリックして約 10 秒待ちます。デバイスはクラウド コントローラにトラフィックを送信し、ツール上に概算の速度を報告します。これは、本デバイスからのアップストリーム トラフィックのスループットの概要を把握するのに使用でき、帯域幅の問題が疑われる場合に役立ちます。
注: 報告される速度は実際の速度より低くなる場合があります。テストは他のスイッチの動作や機能の影響を受けるためです。2 つのノード間でより正確なスループット テストを行うには、iperf などのスループット テストを使用してください。
ダッシュボードのスループット テストの使用方法については、次のナレッジベース記事を参照してください - Cisco Meraki デバイスから Web へのスループット テスト
LED の点滅
実行ボタンをクリックすると、このツールによりこのスイッチ上のすべての LED が点滅します。これは、ラック内のラベルなしのスイッチをすばやく特定する方法として有用です。
デバイスの再起動
このツールは、スイッチをソフト再起動するために使用できます。このツールを使用すると、すべてのクライアントが一時的に切断されるため、計画されたメンテナンス時間中、または緊急時のみデバイスを再起動することをお勧めします。この再起動はソフト再起動のみのため、再起動後も現在の構成は保持されます。Cisco Meraki デバイスを工場出荷時設定に戻す方法については、次のナレッジベース記事を参照してください - Cisco Meraki デバイスを工場出荷時設定にリセット